【遊戯王】「灰流うらら」デッキからカードを手札に加える・特殊召喚する・墓地へ送る効果のいずれかを無効にする誘発即時効果

 

 

《灰流はるうらら/Ash Blossom & Joyous Spring》
チューナー・効果モンスター(準制限カード)
星3/炎属性/アンデット族/攻 0/守1800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、
このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
●デッキからカードを手札に加える効果
●デッキからモンスターを特殊召喚する効果
●デッキからカードを墓地へ送る効果

 

 

 マキシマム・クライシスで登場した炎属性・アンデット族の下級モンスターのチューナー。
 デッキからカードを手札に加える・特殊召喚する・墓地へ送る効果のいずれかを無効にする誘発即時効果を持つ。

 サーチ・ドロー・リクルート・墓地肥やしはアドバンテージに直結する重要な要素であり、いずれも利用しないデッキは殆ど存在しないだろう。
 たった1枚のカードによって莫大なアドバンテージを稼ぐデッキも存在し、それらを無効にできるこのカードが終盤以外で腐る事は殆どない。
 総じて優秀なカードであり、特殊なデッキタイプであったり、こだわりがないのならばファンデッキ・ガチデッキ問わず複数積みを推奨される必須カードである。

 ただし、この効果は無効にするだけで破壊まではしないため、発動コストがないモンスター効果や永続カードに対して無闇に発動すると、1枚分の手札損失になる点は意識する必要がある。
 反対に、《強欲で貪欲な壺》・《左腕の代償》のように非常に重い発動コストが必要なカードに対して発動できれば相手に大きな損害を与えることができる。
 発動できる機会が豊富にある一方、この効果は1ターンに1度しか使用できないことからマストカウンターをしっかりと見極める必要があるだろう。

 そして必須カードであれば当然、相手がこのカードを使ってくる可能性も十分にある。
 展開の起点となるカードを複数用意したり、《ミレニアム・アイズ・サクリファイス》や《墓穴の指名者》などの無効化手段を用いるなど、デッキ構築の段階からこのカード1枚で機能停止に追い込まれないように工夫する必要がある。

《不知火の隠者》によるリクルートには対応しないものの、このカードに《トランスターン》を使うことで《不知火の隠者》をリクルートすることはできる。
このカードの裁定については難しいものも多いので注意が必要である。
「効果が発動した時」なのでカードの発動、効果の発動の両方に対応する。
「効果」を無効にするだけで「発動」を無効にはしないのでダメージステップには発動できない。
「~~を含む効果」なので、『●』の処理を行うことが確定していない効果や、発動時には『●』の処理を行わず、残存効果として後から『●』の処理を行う効果に対しても発動できる。
詳しくは同じく「~~を含む効果」というテキストを持つ《王宮の弾圧》も参照。
《王宮の弾圧》と同様に、発動の時点で該当の効果処理の適用条件を満たしていない場合は、発動できない。
例:《トロイメア・フェニックス》のドロー効果は、効果発動の時点で相互リンク状態であることが適用条件なので、相互リンク状態でない場合は、《灰流うらら》の効果を発動できない。
ただし、『●』の処理を含む効果と別の効果の発動に対しては発動できない。
例えば、《チキンレース》や《ヒュグロの魔導書》のカードの発動に対しては発動できない。
(《ヒュグロの魔導書》のサーチ効果はチェーンブロックを作り、別の効果として発動するため。
ちなみにこの効果はダメージステップに発動するもののため、この効果の発動にも《灰流うらら》は発動できない。)
「ドロー」も「デッキから手札に加える」に含まれる。
中でも、対策のしにくい《増殖するG》に対してチェーンすることで無効にできる点は大きい。
エクストラデッキから特殊召喚する効果や墓地へ送る効果に対しては発動できない。
《カードガンナー》等のコストとして墓地へ送る効果に対しては発動できない。
ただし、《ジェネクス・ウンディーネ》の場合はサーチ効果も含まれているためこのカードの効果で無効にできる。
もっとも、墓地へ送ること自体はコストなので無効にはできないが。
《岩投げエリア》等のカードの効果を適用する際にチェーンブロックを作らない効果に対しては発動できない。
「発動した効果を無効にする」効果なので、発動した効果の効果処理を無効にするものであり、カード自体の効果は無効にならない。
そのカードが他に効果を持っている場合、その効果は適用でき、また、無効になった効果も回数制限に問題がないなら、そのターンにもう一度発動できる。
《マジカルシルクハット》や《ダーク・サンクチュアリ》のようにデッキからモンスター以外をモンスターとして特殊召喚する効果に対しては発動できない。
これらの効果は、モンスターを特殊召喚する効果ではあるが、デッキからモンスターを特殊召喚する効果には当たらないからである。
フィールドで初めてモンスターとして扱われると考えるのが分かりやすいだろう。
テキストを読めばわかるが、デッキからカードを出す全ての効果を無効にできるわけではなく、微妙な穴がある。
以下はその例であり、間違えないようにしたい。
特殊召喚以外のデッキからカードをセットする効果(炎星・メタルフォーゼ等)
デッキからカードを除外する効果(《ネクロフェイス》・《ゴーストリック・スケルトン》等)
デッキからカードを装備する効果(《ユニオン格納庫》の(2)の効果、《ヴァイロン・シグマ》等)
デッキからカードを発動する効果(《終焉の地》等)
デッキからカードをフィールドに置く効果(《宝玉獣 サファイア・ペガサス》・《ダイナミスト・ハウリング》等)
デッキからカードをエクストラデッキに加える効果(《智天の神星龍》・《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》等)
どちらのプレイヤーに効果が及ぶかの指定はない。
よって、デッキ破壊に対するメタカードにもなり得る。
ただ、上記に挙げたように、《ヘル・テンペスト》のようなデッキを除外するタイプのデッキ破壊に対しては無力である。
環境で活躍するタイプのデッキは豊富なサーチカードによって安定した動きができる事が必須条件であり、そのサーチ自体を妨害できるこのカードは環境において非常に高い採用率を誇る。
マキシマム・クライシス発売以降の環境で入賞するレベルのデッキほぼ全てがこのカードをメインデッキにフル投入しており、このカードの存在を前提としたメタゲームが展開されている。
メタカードの枠を超えた高い汎用性から環境クラスのデッキにおいて必須カードの扱いを受けている1枚であり、そのレアリティの高さもあって高額で取引されている。
18/04/01にて準制限カードとなった。
上述のように、環境クラスのデッキでは完全に必須カードであり、デッキのうち2~3枚がこのカードで固定されている状態になってしまっていたので、デッキの多様性を損なうと判断されたのだろう。
抑止力としても機能するカードだが、後攻の《増殖するG》を先攻がこのカードで止めてから大量展開するなど、抑止力以上の働きをしていたことも原因か。
第10期に入ってのエラッタでテキストから「この効果は相手ターンでも発動できる。」という1文が削除されている。
元々、誘発即時効果は発動条件を満たせば相手ターンでも発動できる効果であり、この1文は蛇足であった。
名前の由来は、のどかな春の様子を表す「春うらら」だろう。
この「うらら(麗らかとも)」はのどかな状況を表現する以外にも「心にわだかまりがなく、おっとりしているさま」を表現する言葉として用いられている。
また、「灰流(はいりゅう)」は「火山灰流(ash flow)」のことであり、炎属性であること、デッキ(山札)に関する効果なのはここからきていると思われる。

 

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管理人の一言

採用率を見てもある意味最強のカードの1枚と言えそう